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タックスヘイブン対策税制2018改正「トリガー税率の廃止」をわかりやすく

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タックスヘイブン対策税制は、直近ですと2018年に改正されました。

節税防止のためです。そうとしか思えません。

これにより、タックスヘイブン対策税制のその対策(ややこしい)を行なっていた会社は、「うちは大丈夫か?」と状況の見直しを行う必要が出ました。

今回は、タックスヘイブン対策税制2018年改正分「トリガー税率廃止」とはどういうことか、みていきます

 

タックスヘイブン対策税制のその対策を行なっていた会社は要注意!

2018年の改正で今回引っかかってくる会社は、「めちゃくちゃ節税してやろう!」という会社ではありません。

むしろ、「節税したいけど、怪しくない程度に」という控えめな会社がターゲットです

そんなところにまで税の手が伸びてくるとは・・・という感じです。恐ろしい。

ちょっとした節税、狙われています。

気をつけましょう。

 

タックスヘイブン対策税制、トリガー税率とは?

2018年のタックスヘイブン対策税制の最大の変更ポイントは「トリガー税制の廃止」です。

トリガーとは、直訳的には「引き金」ですよね。

これは、簡単に言えば、「税率が何パーセントのときにタックスヘイブン対策税制が適用されるか?」という境界部分を指します。

このトリガー部分は国によってバラバラです。

日本の場合は、「外国子会社の税負担率:20%未満」というものが基準でした

 

世界のトリガー税率(一部ご紹介)

  • 日本:20%未満
  • アメリカ:連邦法人税の90%(31.5%未満)
  • イギリス:法人税率の75%(14.25%)
  • ドイツ:25%未満
  • フランス:法人税率の50%(16.7%)

 

「外国子会社の税負担率:20%未満」についてもうちょっと詳しく解説します。

例えば日本の会社が、外国に子会社を持っていたとします。

今までは、その子会社の税負担率が20%以上であれば、タックスヘイブン対策税制は適用されませんでした。

なので、日本の法人税29.74%よりも少なく・かつ税負担率が20%以上の国や地域に会社を起き、節税を成功させている企業がありました。

日本の場合は、「外国子会社の税負担率:20%未満」がトリガー税率です。

 

トリガー税率の廃止ってどういうこと?

2018年の改正ポイントで、このトリガー税率が廃止されてしまいました。

と言っても、20%未満という部分が完全になくなってしまったわけではありません。

ちょっとややこしいですよね。こう考えてみましょう。

「外国関係会社の税率が20%以上でも、状況によってはタックスヘイブン対策税制が発生してしまう」

例えば、税負担率25%の国に会社を持っていれば、今までの場合はタックスヘイブン対策税制は対象外(タックスヘイブン対策税不要)でした。

しかし、2018年からは状況によっては税負担率25%の国に会社を置いていても、状況によっては税金が発生してしまいます。

その状況というのは下記です。

 

税負担率20%以上でもタックスヘイブン対策税制が適用される条件

  1. ペーパー・カンパニー
  2. 事実上のキャッシュボックス
  3. ブラックリスト国所在の会社

 

これら3 つのどれかに当てはまり、かつ、税負担率が30%未満の国や地域にあるとアウトです

タックスヘイブン対策税制が適用されてしまいます。

そうなると、その会社の利益は、親会社の利益と合算されて課税されます。

上の3つの条件はつまり、「ちゃんと実在する会社で、ちゃんと事業しなさいよ」という内容のものです。

3条件の定義をもうちょっと詳しく解説します。

 

ペーパーカンパニーとは?

税務調査時に「これ、ペーパー・カンパニーじゃねーの?ペーパーじゃない証拠を出せ!」と言われて出せない場合は、ペーパーカンパニーと決めつけられてしまう恐れがあります。

その場合、税金を払わないといけないので注意が必要です。

 

タックスヘイブン対策税制でのペーパーカンパニー(下記の両方ともを満たさない場合は注意!

  • 主たる事業を行うに必要と認められる事務所等の固定施設を有する
  • 本店所在地国で事業の管理、支配や運営を自ら行っている

このどちらかを満たせばペーパーカンパニーには該当しませんが、両方とも満たせば税務調査で理解してもらいやすいです。

 

キャッシュボックスとは?

キャッシュボックスとは一般的に、タックス・ヘイブンの利用を目的とした会社のことです

例えば、利息や配当、株式譲渡益、デリバティブ取引の利益など、受動的所得、をたくさん得ている会社(外国子会社)は要注意です。

租税回避のリスクが高い会社とみなされ、タックス・ヘイブン対策税制の対象になります。

「従業員はおらず、事業活動を行なっていません。そのくせ、資本は豊富」そのような会社は要注意です。

 

ブラックリスト国にある会社とは

先にネタバレすると、このブラックリスト国はトリニダード・トバコです

1国だけです。

ブラックリスト国とは、租税に関する情報交換に非協力的な国です。

租税に関する情報交換に非協力的な国は、「税の透明性に関する非協力的地域を特定する客観基準」が基になっています。

税の透明性に関する非協力的地域を特定する客観基準(名前が長い!)は、2016年6月に京都で開かれたOECDの租税委員会でとりまとめられました。

この「税の透明性に関する非協力的地域を特定する客観基準」に基づき、2017年7月のG20のハンブルグサミットでどこがブラックリスト国か、正式に決定されました。

それが、トリニダード・トバコでした。

基準のひとつ、「要請に基づく情報交換」への対応が不十分だったとのことです。

 

まとめ:税負担率20%以上の国や地域で節税を図っても注意が必要

2018年に改正されたタックスヘイブン対策税制「トリガー税率の廃止」の話でした。

ペーパーカンパニーなどで節税していれば、せっかく外国に会社を置いていてもタックスヘイブン対策税制の対象になってきます。

厳しいですね。

税金の取り締まりは年々厳しくなってきています。

あからさまな節税じゃなくても取り締まられる時代がとっくに到来しています。

経営者の方は、自分の会社の経営と向き合って、国の制度にも目を向けて、と大変ですが、いつまでも変化を感じることを楽しんでいきたいものですね~。

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